とうもろこしは家庭菜園でも育てることができます。特に、とうもろこしは収穫してすぐに食べられる人気の作物です。自分の家で収穫ができたら素晴らしいとおもいませんでしょうか?ここでは一般的なとうもろこしの栽培方法について、ご紹介していきます。
とうもろこしはもともと熱帯の植物ですので、温度が高く、日差しがよい環境を好みます。
種まきから収穫まで約90日前後が一般的ですので、夏の収穫を考えて、栽培地域にもよりますが4月下旬から5月中旬くらいを種まき時期とするのがよいかと思われます。時期が遅くなりすぎると良いとうもろこしはできないようです。
畑の準備
とうもろこしは肥料をたくさん与えていた畑に作るのがいいといわれています。肥料を多く吸収するので、畑の中の余分な肥料も吸収し、土をきれいにしてくれる作物だからです。
また、風媒で受粉するので10株以上植えられる程度の畑で栽培するのが望ましいでしょう。ただし、2種類以上の品種を植える場合は、別品種同士が受粉しないように畑を100m以上はなす必要があります。
種まきの1〜2週間前には堆肥、腐葉土を撒いて畑を耕し、うねを作っておきます。
種まき
種は30cm前後の間隔をあけて1ヵ所につき3,4粒をまきます。このとき、種は3cm以上の深さに植えて、さらに上から土を2〜3cmくらいかけます。土をかぶせたら、軽く踏み固めます。種は2,3列くらいになるようにまいてください。
種をまきおわったら、土の温度と水分を保つためのマルチをしきます。また、種はとりにおそわれることもありますので、鳥よけの対策をしておいたほうがいいかもしれません。
種まきから発芽までは10日ほどです。
間引き
芽が生長し、高さが15cmくらい、もしくは葉が4,5枚にまでなったら、各ヵ所について勢いのない株を間引く必要があります。丈夫な1株だけを残して、一本立ちになるようにします。
また、雑草もこの時に取りのぞきます。
追肥
種まきから1ヶ月ほど経過したら、株から10〜20cmくらいはなして追肥をします。肥料が欠乏すると、下の方の葉が黄色くなってきます。この頃には葉が6〜9枚になり、日光が地面にあたりにくくなるためマルチの効果がなくなります。マルチを除去するタイミングがこのときです。
追肥しましたら、とうもろこしが風で倒れないように土寄せをします。このとき注意が必要なのが、根を切らないようにすることです。
開花・結実まで
土は湿りすぎても乾きすぎてもよくないので、水やりには気をつけなければいけません。
種まきから2〜3か月がたつと、雌穂(しずい)が3本程現れます。もったいなく感じてしまうかもしれませんが、いいトウモロコシを作るため、一番上の雌穂だけを残して他を摘み取っておきます。
その後、茎の先端に雄穂(ゆうずい)が現れて開花します。その後、雌穂から「ひげ」が出てきます。雄穂から花粉が風に運ばれ、雌穂に受粉します。このとき多くの場合は別の株から受粉するため、10株以上植えておくのです。
収穫
受粉から2〜3週間程度で、雌穂から出ている「ひげ」が茶色に変わります。雌穂の先端部が黄色くなれば収穫時期なので、ひげが枯れてきたら皮を少しだけめくって見てみます。まだ収穫時期でないようでしたら、皮を元にもどしましょう。
早朝のうちに収穫を行ないます。実の根元をきつくおさえて、手前に下げるように引っ張るのがもぎ取りのコツです。スイートコーンは収穫後に味が低下しやすいのでので、すぐに火を通すか、冷所に保存しましょう。
とうもろこしの茎や葉は畑の堆肥となります。
ここに紹介したのは一般的な栽培方法ですので、栽培地域や環境、品種によって違ってくる可能性がありますが、家庭菜園でのとうもろこし栽培の参考にしていただければと思います。